MY FAVORITE PICTURE BOOK<私の好きな絵本>
こどもだけでなく大人にとっても絵本とは”心の栄養”
こどもたちに毎日読み聞かせをする保育士はたくさん絵本に出会います。
その中でもそれぞれ好きな絵本、思い出の絵本があります。
色々な絵本に、こどもも大人も出会える場になればと思い、定期的に絵本を紹介していきます。
今回はK保育士の好きな絵本です。

ぼちぼちいこか 作マイクセイラー 絵ロバート・グロスマン 訳いまえよしとも
重量級のカバくんは、船乗り、飛行士、ピアニストと、次々に新しい仕事に挑戦します。おかしな結末をユーモラスな絵で語ります。
『ぼちぼちいこか』の好きなところは、できなくても大丈夫、焦らなくてもいいよと、そっと寄り添ってくれるところです。かばは、いろんなことに挑戦しますが、うまくいかない場面が続きます。それでも、かばは落ち込んだり、あわてたりしません。最後にふっと「ぼちぼちいこか」とつぶやく姿が、何とも言えずあたたかくて、読んでいるこちらまで肩の力がぬけていきます。子どもたちも毎日できること・できないことを行き来しながら過ごしています。そんな日々の中で、この絵本の“マイペースでいいんだよ”というメッセージは、子どもにも大人にも優しく届くように感じます。焦らず、自分のペースで進んでいくことを大切にしたい—そんな思いを思い出させてくれる、私のお気に入りの一冊です
泣いた赤おに 作浜田広介 絵つちだのぶこ

みんなと仲良くなりたくておいしいお茶とお菓子を用意して待っていた赤鬼。しかし、村人たちは赤鬼の姿を見ただけで逃げ出してしまいます。落ち込む赤鬼に、友だち思いの青鬼が力を貸してくれたので赤鬼には、人間の友だちがたくさんできました。ところが青鬼は、あの日別れてから一度も訪ねてこなくなりました。心配した赤鬼は、青鬼を訪ねると家はしまっていたのですが、ふと気が付くと...。
『泣いた赤鬼』には、なかよしの友だちを思う気持ちがそっとつまっています。 赤鬼のために、青鬼は自分が悪ものになる道を選びます。 だれにも気づかれないところで、友だちのために力を貸すその姿が、 とてもやさしくて、あたたかくて、胸の奥がじんわりします。赤鬼は、青鬼の思いを知ったとき、 友だちを大切に思う気持ちがあふれて涙を流します。 その涙が、読む人の心にもすっと届いて、 少し切なくて、でもやさしい余韻が残ります。子どもたちの世界にも、 友だちのためにそっとがんばったり、思いやりが形になったりする瞬間があります。 この絵本は、そんな“やさしい友情”を静かに教えてくれる物語です。